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取締役会−日米の相違

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取締役会といっても各国の法律・慣習の違いによって異なる部分は往々にしてある。

ここでは、日米の相違を取り上げてみる。


日本の取締役会は、約三十人以上の取締役が集まって、他の事業部門からの
事業状況を報告され、周知され、商法に行なわれた議決事項を形式的に行なわれるのが、
一般的である。


多くの企業では、重要な意思決定は、上級経営者が集まる経営会議で行なわれるので、
取締役会で、実質的な議論をすることは少ない。取締役に任命されるのは、
主に同じ会社の社員であった者であり、長年の経験や勘で、企業の業績に貢献してきた
人たちである。通常の場合、社長や副社長によって、選任・昇進される場合が多く、
自分を昇進させてくれた幹部とは、なるべく衝突しないように、意見の食い違いなどを避ける
傾向がある。日本企業の構造では、経済計算で正当化されない意思決定が往々にして行なわれる。
いくつかの選択肢の中から選択するのではなく、やむにやまれない選択、不可避の選択で
あったことが強調されることになり、長年の勘や経験で、将来設計が立てられるような価値基準、
精神構造が共有されている。


一方、アメリカの取締役会は、社外重役を受け入れる企業が多い。
例えば、ニューヨーク証券取引所上場の鉄鋼会社の取締役会では、生え抜きの会長を除いて、
鉄の知識をもたない社外重役が十三名も受け入れられている。このように鉄の知識をもたない
非常勤の取締役が、会社経営の意思決定機関で、飾り物のようにただ賛成するだけで
構成されているケースでは、何らかの判断基準が共有していることを前提に成り立っていることで、
事業会社の意思決定でも重要な設備の新・増設や、会社の設立・買収、合併などの投資案件と
それに伴うファイナンスの仕方の討議を行なう。つまりは、経営大学院(MBA)で
教育される純現在価値(NPV)による是非、経済計算で是非を決めるルールを共有している。


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